竹井 翔洋 早稲田大学先進理工学部のキャンパスライフの詳細ページです。

先進理工学専攻 一貫制博士課程4年

竹井 翔洋

TAKEI Shoyo

広い視野をもった博士人材として産業界へ

Q

博士課程進学のきっかけを教えてください。

将来は産業界で研究開発職に就きたいと考えていたためです。多くの研究者と接する仕事をしている父から「世界標準としては、企業の研究職であっても博士号取得が大前提」との助言を受け、博士課程への進学を決めました。大学院進学後も視野を広げられるような環境に身を置きたい、と進学する専攻について検討していたところ、産業界で活躍する博士人材の育成を謳う先進理工学専攻はどうか、と指導教員の多辺由佳先生から紹介いただき、試験を受けて進学しました。

Q

先進理工学専攻は修士から博士まで5年一貫制の課程ですね。

博士課程への進学を決めたのが、学部3年生の頃でしたので、5年一貫制でもあまり迷いはありませんでした。先進理工学専攻はエネルギー課題に対峙する力を身に着けることを目的としているため、学ぶべき知識が広範です。複数分野の履修が必須となっている専門講義や「エネルギー・ネクスト課題設定・解決演習」など対話・演習型の科目も多く、良い意味で、大学院の講義の印象が覆されました。産業界とのつながりを強く意識している先生と学生が、多様な学科から集まっており、自分とは異なる視点からの分析や意見を聞く機会が増えたことを楽しんでいます。専門性の深化は各研究室で進め、視野を広げること、実践的な挑戦を「ミシガン実践的英語演習」や「研究機関・企業実習」などのカリキュラムで後押ししてくれます。

新しい価値をつくり、提供する

Q

現在は、どのような研究に取り組んでいますか。

半導体材料としての工学的応用を目指して、混合液晶の物性を研究しています。液体と結晶(固体)の中間にある状態の物質を液晶といい、液体のような性質が優位な液晶の中には、異なる2種類を混ぜ合わせると固体としての性質が強くなるものがあります。現在は、混合比を変えながら、弾性や粘性などの力学的特性を調べていますが、将来的には、優れた電気的物性を示す混合液晶を創製したいと思い、材料を探索しています。研究自体は基礎寄りですが、応用展開を意識していれば、研究のための研究、にはならないと思っています。

Q

博士課程進学の魅力とは何でしょうか。

答えのない課題にアプローチするというだけではなく、新しい価値をつくることを意識して課題に取り組む、という経験を積めることではないかと思います。自身を振り返ってみると、修士課程(に相当する学年)までは受け身で研究のスキル・方法論を学んでいることが多かったように思います。博士課程になってようやく、自発的に課題を見出し、解決のためのアプローチを考えられるようになってきました。専攻での異分野の学生たちとの交流や産業界の方々と接する機会の多さによって、知識や知恵の引き出しが増えているのだと実感しています。

Q

就職後のキャリアイメージはお持ちですか。

チームで研究開発に取り組んで大きな成果を社会に出す、そのマネジメント側としての役割にも興味を持っています。博士課程で身に着けたことを遺憾なく発揮し、まずはリーダーを任せてもらえるような人材として成長していきたいですね。

聞き手・構成
武末出美(早稲田大学アカデミックソリューション)

※所属と学年はインタビュー当時のものです。

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