電気で動く乗り物 ~鉄道とクルマの未来~ 最新の研究成果やプレスリリースの内容を紹介しています。

電気で動く乗り物 ~鉄道とクルマの未来~

1.クルマは20年、鉄道は100年

 20世紀に入って、クルマは化石燃料による内燃機関で、また鉄道は電気によるモータ駆動で発展しました。この違いはエネルギー供給方法に起因します。線路という線に沿って一次元で動く鉄道では、上に電線を張ることで、動く車両に比較的容易に電力を供給できます。一方、平面という二次元の運動自由度を持つクルマは、電力供給が容易でなく、エネルギー的に自立する必要があります。そこで、エネルギー密度が高く、しかも供給も容易なガソリンや軽油などの化石燃料を積むことで、これを実現しています。しかし、20年くらい前からクルマも電気で動くようになりました。これはひとえに電池という、自立して電気を取り出せる装置が発展したことによります。言い換えると、電力供給の問題さえ解決されれば、クルマも(鉄道も)電気で動かすのが良い、ということを物語っています。<続きを読む>