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包括的な小売電力市場メカニズム開発

包括的な小売電力市場メカニズムを世界で初めて開発

システム制御理論に裏付けられた、多様な需要家のリアルタイム分散実装が可能に早稲田大学理工学術院の和佐泰明講師(先進理工学研究科 電気・情報生命専攻 )および内田健康名誉教授、米国マサチューセッツ工科大学のアヌラドハ・アナスワミ博士らの研究グループは、主に経済分野で取り組まれている市場メカニズムとシステム制御分野で開発された最新の分散最適制御の理論を電力分野に応用することで、各地点の電力状況や意思を反映しながらリアルタイムで最適な電力需給調整を実現する包括的な小売電力市場メカニズムの枠組みを世界で初めて開発しました。

現在、配電系統の物理的制約を加味した小売電力市場の運用方策が国際的に模索されています。今回の提案メカニズムは、米国の電力システムにも適用可能であることを明らかにしており、現在進行中の日本の電力市場構築に対する技術的解決の理論的な基礎となることが期待されます。

本研究成果は、2020年5月21日(米国太平洋標準時(夏時間))に米国電気電子学会誌「IEEE Transactions on Smart Grid」のオンライン版で公開されました。<続きを読む>