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ゲノムDNA転写制御機能を解明

ゲノムDNAの構造をこわれやすくして遺伝子の転写を制御するしくみを解明

1. 概要

ゲノム中の遺伝子がタイミングよく使われる、つまり“転写”されることは、全ての生命活動に重要です。しかし真核生物のゲノムDNA は、細胞核内で折りたたまれています。その折りたたみ構造では、タンパク質の複合体であるヒストン8量体にDNAが巻きつき、“ヌクレオソーム”と呼ばれるコンパクトな構造をとっております。そのため、そのままでは転写がされにくい状態になっています。タンパク質にならないリボ核酸(“ノンコーディングRNA”と呼ばれる)は、転写を調節することがあると提唱されていますが、ヌクレオソームにどのような影響を持つかはわかっていませんでした。<続きを読む>