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細胞の目覚め解明に繋がる遺伝子発見

早稲田大学理工学術院の佐藤 政充教授(先進理工学部 生命医科学科 )および同大大学院先進理工学研究科博士2年の露崎 隼氏の研究グループは、同大理工学術院の竹山 春子教授(先進理工学部 生命医科学科)および細川 正人次席研究員(理工学術院総合研究所 重点・理工研原資・先進生命動態)の研究グループ、産総研・早大 生体システムビッグデータ解析オープンイノベーションラボラトリ(CBBD-OIL)※1との共同研究により、シングルセル解析技術※2を改良することで、分裂酵母※3細胞が休眠から目覚める際の遺伝子の発現状態の変化について解明しました。その結果、休眠打破に重要とみられる遺伝子を網羅的に見つけ出し、中でもヒストンH3遺伝子の変動が極めて重要な役割を果たすことを明らかにしました。本研究により、今後様々な細胞が休眠から増殖を始めるメカニズムの解明につながり、新たな制がん標的遺伝子の特定や、がん細胞の増殖を抑える創薬への道筋が期待されます。
本研究成果は、2020年3月9日(月)午前10時(英国時間)に「Nature Communications」のオンライン版に掲載されました。<続きを読む>